グループ展「etude」より、西絢香の作品のショートレビュー

おじいちゃんの物置から出て来た、天体の標本というイメージのもと作られた作品群。銅板を腐食させて、型採られた月の満ち欠けの様子、星座の形。そして、古い木片で組まれたキューブの中に浮かぶ、星を模したコンペイ糖!!とか。

作りたいモノをイメージし、それを、いかに忠実に、若しくはそのイメージをも超えてカタチにしてくのか。作品と共に展示されたスケッチブックを読み解けば、その秘密を覗いてみてしまう事が出来る。しかし、スケッチブックを見てわかるのは、この今まで見た事のない「天体の標本」というモノが、確かに彼女の日常の延長線上に生まれ制作されている、という事だ。日々の繰り返される思考の中で、想像上の天体は強度を増してカタチを成し、完成した「天体の標本」は、かつて本当に標本としての役目を持って実在したかのような説得力を持っていた。

これからも、その澄んだ眼差しで世界を見つめ、世界の中で取りこぼされそうな微かな光の輝きをも、僕達の目に見せて欲しい。