イギリスから来日していたChristine Eyeneさんの2日間の大阪滞在をホストした。Christineさんは、キュレーターや評論家として活動していて「eye.on.art」というウェブマガジンも運営している。先日行なった「Indefinable Cities -まだ見ぬ都市から-」に参加していたRebecca Chesneyさんとの繋がりで、彼女との縁が生まれた。キュレーターや評論家として活動する一方で、University of Central Lancshireという大学でリサーチャーとしても働いていて、今回の旅も大学から研究費の補助が出ているとの事。自分自身のプロジェクトと外部の仕事とをとても良いバランスで仕事をしている感じがする。

お互いのバックグラウンドを話していて、彼女の両親はアフリカからの移民で、彼女自身はフランスで生まれたからフランス国籍だけれど、10数年前からイギリスに住んでていて、3人いる子供のうち1人はイギリスで生まれたからイギリス国籍だと聞いた。そんな環境だからか、長い間アフリカと女性というのをテーマに、とてもグローバルに活動をしている。移民や難民の話はユーロ圏内で今とても大きな問題だけれど、人々の生活や文化に多様性をもたらしている事は間違いない。ちなみに調べてみると、昨年の日本への難民申請の数は5000人で、その内受け入れが認められたのはたったの11人だと知る。

新大阪で、Christineさんと落ち合って、本町に移動して2kw gallerycalografと移動してDojima River Biennaleを観に行く。会場の建物のあらゆる場所が展示場所として使われていて、とてもコンパクトでよくまとまっていた。多くの作品を観て回りやすかったのは良かったのだけど、映像作品が多かったのとも相まって、密度が濃過ぎて疲れてしまうというのも正直なところ。もう少し余裕を持ったスペースと、そして2〜3日有効のパスがあると良いなとも思った。各作品もなかなか面白かった。池田亮司の作品が圧倒的ではあったけど、その他にもSuperflex、サイモン・フジワラ、島袋道浩などの作品に心を動かされた。あと、2kw galleryでみた淺野夕紀さんの作品も美しかった。

3人で阪神百貨店の地下食で晩御飯を買って帰宅。遅くまで観た作品の話など。ビエンナーレなど大きな規模の国際展になると、どうしても似通った作家ばかりになってしまうという話。知られていない作家でも地道な交流を続けて世界を広げていきたい。

2日目は、国立国際美術館へ。ウォルフガング・ティルマンスの個展と、他人の時間というアジア人作家を中心としたグループ展が行われていた。ウォルフガング・ティルマンスのあの何とも言えない質感が気になる。イラクへの派兵や、日本の最近のデモの様子などを扱ったテーマの作品もあったのだけど、一貫して熱くなりすぎず、表面は何か透明なベールでコーティングされたような、捉え所のない印象を受ける。人物のポートレイトや風景、無機物を撮っていてもその印象が変わらない。やはり日々の積み重ねの圧倒的な力を感じる。それに比べてグループ展の方は参加作家が多すぎて散漫な印象だけが残った。

Chrisutineさんを新大阪駅へ見送ったあと、hitotoで行われていた渡部真由美の展覧会へ。この2日間いろいろ展覧会を見過ぎたせいか、意識が過剰に反応して、いろいろと好き放題作家に言い放って帰宅。