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2009年12月22日

best 10

CD、書籍、映画、展覧会、今年出会ったアート的なモノを一緒くたにして、さらには順位まで付けるという、何とも乱暴な方法でもって2009年を振り返ってしまいましょう。(ちなみにCD、書籍は2009年に発売されたモノに限らず、単に僕が今年買ったとうだけなので、、、)


1. 良心の領界 / susan sontag
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2. 歩きながら歴史を考える / william kentridge
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3. 重力と恩寵 / simone weil
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4. memorandum / 古橋悌二
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5. salzburg recital 1959 / glenn gould
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6. キリイシ 切石智子著作集 / 切石智子
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7. 難波田史男展 / 難波田史男
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8. 歴史の歴史 / 杉本博司
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9. out of noise / 坂本龍一
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10. 或る音楽 / 高木正勝, 友久陽志
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1のスーザン・ソンタグ。思想家であり、様々な評論、小説、映画監督、舞台監督、生前多岐に渡る活動を行った人。今迄、名前はよく聞いていたけれど、ちゃんと著作を読んで来なかった。この本に出会って、自分自身を再度見つめ直すきっかけになった。そして、世界は確実に広がった。

「傾注すること。注意を向ける、それがすべての核心です。眼前にあることをできるかぎり自分のなかに取り込むこと。そして、自分に課せられた何らかの義務のしんどさに負け、みずから生を狭めてはなりません。傾注は生命力です。それはあなたと他者とをつなぐものです。それはあなたを生き生きとさせます。いつまでも生き生きとしていてください。良心の領界を守ってください......。」(良心の領界「序文」より)


2は、南アフリカの映像作家の展覧会。京都にて。植民地、人種差別、アパルトヘイト、内乱、とても重いテーマを扱った作品が多かったはずなのに、どんよりとした気分にはならず。とにかく映像作品がどれも生き生きとしている。どんな絶望的な景色の中にも、確かな光を見せてくれる。あぁ、アートの存在する意味を改めて感じた。そして、絵も版画もとんでもなく上手い。それが、1コマ1コマ重なって映像になるのだから、そのチカラたるや!!


3、シモーヌ・ヴェイユ。思想家。
「どうか、わたしは消えていけますように。今わたしに見られているものが、もはやわたしにみられるものではなくなることによって、完全に美しくなれますように。」
人間の愚かさ、欺瞞に満ちた自己という存在。徹底的に自らの内側へ視線を向け暴こうとしている。僕ごときに何か語る事も出来ない。少しばかり宗教的な匂いもあるけれど、そういう事を含んでも、美しく、厳しい言葉数々。衝撃的。


4、アート集団dumb type のリーダー的存在であった、古橋悌二のエッセイ、インタビュー、遺稿等をまとめたモノ。

「死というすべての人間にとって唯一の現実をポケットにしまいながら、今までの私は何が現実で何が非現実かはっきりしないまま彷徨っていた。芸術表現というありとあらゆる非現実の複合体の最大限の創造をもってぎりぎり私はこのポケットの中の現実の重みに耐える事が出来る。ある細胞が私の肉体を守ってくれている。ならば私の精神を守ってくれているのは創造力と愛だと思う。私の細胞がVIRUSを許容しているように、私は想像力と愛であらゆる人を許容したい。」


5、グールドの若かりし頃のザルツブルグで行われたライブ盤。スウェーリンク、シェーンベルグ、モーツァルト、バッハ。出だしのスウェーリンクが素晴しい。バッハのゴールドベルク変奏曲はこの演奏が一番好きかも。ミスタッチは多いけれど、溢れ出る熱量が半端じゃない。スタジオ収録の音源を聴いていると、とても淡々と全てをコントロールする様に弾いているけれど、ライブではこんなにも熱い演奏をしていたのかと。


6、前回のブログでも書いた切石智子の著作集。僕が大学時代に聴いていた音楽の多くは、ひょっとしたら彼女が世界中を飛び回り、僕のもとにも届けてくれたものだったのかもしれない。10年越しの再会というか。何とも感慨深い。


7、2009年早々に観た難波田史男の展覧会。淡い色彩にリズミカルな線。スケッチの隅に添えられた言葉も胸を打った。
「ぼくは生きる。無限に、この世を賛美するのが、このぼくの仕事だ。がそこにぼくは、孤独のぼくの、象徴(それは人間の孤独のしきたりなのだが)を入れるだろう。」


8、大阪国立国際美術館で行われた写真家杉本博司の展覧会。彼が収集してきた、莫大なコレクション(化石、隕石、古今東西を問わず無数の美術品)と一緒に彼の作品が展示されていた。彼の見つめる世界の広さに驚愕。


9、坂本龍一の最新作。今年一番聴いたアルバムかもしれない。コトリンゴ作曲のto stanford が浮いていて、この曲が入っていなければ、いくつか上の順位にしたかもしれない。ライブも観に行った。


10、映像作家であり音楽家の高木正勝の最新作「tai rei tai rio」をめぐる、ドキュメンタリー映画。CD、そしてCD付属の神話集、この映画、3つを通してようやく何か掴める気がする。音楽の意味というか、音楽が生まれる所。

スーザン・ソンタグ、シモーヌ・ヴェイユ、古橋悌二、グレン・グールド、切石智子、難波田史男、今回挙げた半数以上の人達が若くして亡くなってしまっていて、もう会う事は叶わない。彼らの作品を通して知る以外に方法はない。何とも寂しいとも思うけど、少し羨ましいとも思う。

投稿者 koh : 2009年12月22日 19:25 | misc.

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コメント

今年、いやここ数年、ちゃんと本を読まなく(読めなく)なっていました。山ほど読んでいた時期はあったのですが。。来年はインプットの時期かなと。良質のデータ、参考になります。

投稿者 世界を変えようとする気がないクリエイターは辞めたほうがいい。 : 2009年12月23日 01:39

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