ヨーロッパ リサーチ旅行 ストーク&ハワース編

バーミンガムで3日間を過ごして、約2年ぶりのストーク・オン・トレントへ。電車でおよそ50分。イギリスって、イングランドだけに限って言えば、日本の1/3ぐらいの面積で、ロンドンーマンチェスターも、電車でたった2時間ぐらい。この小規模な国家だからこそ、一時の大英帝国のように植民地を沢山増やせたのかなとも思う。

前回、展覧会「Indefinable Cities」でストークに来たのが2015年の4月。たった2年半ほどの事だけど、街は随分と変化していた。まだまだ、工事中のところも多いのだけど、新しいお店が沢山出来ていて、人通りも増えて活気が戻っているように感じた。前回は工事中だったAirSpace Gallery前のミュージアムもバッチリ再開していた。規模、展示共に申し分ない。本当にゴーストタウンのような雰囲気だったのが、見違えるような変化だ。

AirSpace Galleryは、現在ほとんどグレンさんが一人で回しているような状況だとか。アンディは現在ミュージアムの方のテクニシャンとして働いているそう。ある程度スペースとして年数が経って、それなりにプロジェクトの規模が大きくなってきているものの、ファイナンスがそれに追いつかない。これは、結構どこのスペースでも起こりそうな事ではないだろうか。政府の文化事業に対する予算も年々縮小方向にあって助成金が取りにくくなっているとのこと。近くに大学もあってそこには芸術専攻の学生もいるのだけど、ギャラリーに足を運ぶ学生がほとんどいない。代表を務めるアンナさんはそこで教鞭もとっているのに、そういった状況になかなか変化が生まれないと。前回からの変化としては、2階に活版印刷のプリント、ワークショップ用の部屋が出来ていた。こういうのはとても貴重だと思う。

2晩グレンさんの家でお世話になって、沢山話をした。イギリス人ってほんと話好きだよなと思う。僕も、もともと政治学を学んでいた彼に聞きたいことが沢山あった。ブレクジットの事とか。これからの世界で、どうやって自由に生きていくのか。きっとこういうような、遠く離れた土地にいる個人同士、小さなコミュニティ同士の密接な繋がりはとても有効なのだろうと思う。最後にミッドポートにある、陶磁器の工房とミュージアムに連れて行ってもらう。近くの住宅もリノベーションが進み、工房、学校、ミュージアム、ショップもあり、良い循環が生まれ出しているのが分かる。かつて栄えた場所がこうやって、世代が進み再度光が当たると、また違った魅力が生まれる。

ヨーロッパの旅も残りわずか。ストークから電車で40分ほど。マンチェスターに移動。旅の最終目的地は、ハワースという場所にある、ブロンテ・ミュージアム。嵐が丘や、ジェーン・エアの著者で有名なブロンテ姉妹と家族の暮らした家が博物館になっている。マンチェスターの市内からは、電車とバスを乗り継いで2時間ほどのところにある。嵐が丘の舞台ともなっているようにハワースは荒涼とした大地が広がっていて、ポツポツと昔ながらの集落が点在していて、バスに乗っているとタイムスリップをしたような気持ちになる。そんな人里離れた場所で、緩やかに紡がれた文化の流れに大切なことがあるように感じる。現代に生きる僕たちは、なんでもすぐに結果を望んでしまう。体験して、感動した側から写真をSNSに上げて、いいねをもらう。でも、現実の世界にしっかりと根付いた素晴らしいものを築くのには、それなりの時間と、人々の大きなエネルギーが必要なのだ。そんな当たり前のことを改めて感じさせられた。

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