はじめてのベトナム株投資

投資額が少しずつ増えてきていることもあって、去年ぐらいからポートフォリオの見直しをしています。特定の最適解があるわけではないと思いますし、それぞれの投資スタンスがあり、それもその時々でも考えが変化するので、いつも試行錯誤の連続なのかもしれません。現在米国株と日本株を保有していますが、日本株の比率を減らして、アジア、特にフィリピンとベトナムへ新たに投資を始めたいと考えています。フィリピンに関しては、すでにETFでEPHEをそれなりに保有しているのと、現在SBI証券を使っていて取引を始めやすいという事もあり、ベトナム個別株少しずつ調べています。

まずは、このグラフを見てください。


日本は既に人口減少のステージに突入しています。少子高齢化が進み、あと10年ほどすればフィリピンに人口を抜かれる予測となっています。今後少ない労働生産人口で多くの老人の生活を支えなければならない社会が、もう目の前に迫っています。しかし、旧来の排他的、保守的な社会環境は変わることがなく、これではイノベーションも生まれようがありません。

ただし、僕はイノベーションを起こさなければならないとも思いませんし、企業の成長が全てだとも思いません。日本の高度成長期は、確かに急激な成長をなし、 GDPを高めたかもしれませんが、それは、未来の日本の利益をただ先取りしたに過ぎなかったのではないかと思っています。日本のように狭い国土で急激に資源を費やし、人口が増えればその後どうなるかと考えれば、今の日本のジリ貧も想像できたのではないでしょうか。日本の企業や文化が、世界の先陣を切って示せるのは、成長性ではなく持続可能性だと考えています。幸い日本には創業100年を超える老舗企業が564社(2017年時点)も上場していて、それは市場全体の15%をも占めます。そして、米国のマーケットではほぼ絶滅種となったネットネット株と呼ばれる、キャッシュを潤沢に持つ企業がまだまだ存在します。長期にわたる資産の保持という観点からは、日本に大きな可能性があると思います。

一方でベトナムの企業を調べてみると、収益2桁成長、2桁ROEという企業が多くあるのですが、そういった成長企業が、これまでの海外資本の参入規制もあった影響で、PER10倍以下という非常に割安な状態で放置されていましたが、ここにきて規制緩和などで、流動性が少しずつ上がっています。日本国内の証券会社だと、手数料や為替変動のリスクなど、マイナスな点も大きいのですが、5~10年の長期タームでの成長性をみると魅力があるのではないかと思います。

そこで、これまでは、日本株でもグロース株に一定額の資金を投入してきましたが、それを随時減らしてアジア株に振り替えていこうと思っています。成長が見込まれる米国株とアジア株で、キャピタルゲインを目指し、日本株では長期的なインカムゲインを念頭にポートフォリオを作っていこうと思っています。

 

*ページ上部の写真 画家、久保友作の作品展「Ultramarine Zarathustra」より

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